Windows10のSysprepでマスター展開はもう古い? Windowsを自動展開方法まとめてみたぞ

こんにちは Ami です。

Windows のマスタ展開作業って結構大変ですよね。設定の入れ込み、監査モード、Sysprep、A D K ? なにそれおいしいの…?

さらに部門ごとに別々の設定やら、導入するアプリケーションが違うなどなど…

管理者にとって悩みや工数は膨れ上がる一方かと思います。

今回は、そんな悩みが軽減できるかもしれないチョットかっこいい方法でWindows10マシンを展開する方法を紹介します。


Windows10の展開方法の選択肢

その前にWindows10の展開方法についていくつか選択肢があるので確認してみましょう。


Sysprep(システム準備ツール)

 これが最も一般的なWindowsの展開方法と思われます。
企業向けの機能で 対象台数10台以上から 感覚的に


Sysprepを使った展開の流れ

  1. システム設定やアプリケーションのインストールを行いSysprep でほかのPCにディスクを丸っとコピーできる状態にする(マスターイメージの作成)

  2. マスターイメージをほかのPCに 無人応答ファイルと一緒にインストールする。

 この方式の問題点は SAC(半期ごとのアップデートチャネル)で使用している際に 応答ファイルの定義内容が次のFUが下りてきたときにも使える保証がないことが大きな問題としてあります。

 大半の場合は使えるのですが、使い続ける確証を得るために 6か月ごとに応答ファイルで使えるパラメータは何か検証して回るのは骨折り損のくたびれ儲け お金がある会社でしかこういう芸当はできません。

また応答ファイルと同様にFUが下りてきた際にマスターイメージも併せて更新する必要があります。



プロビジョニングパッケージ

 Sysprepに比べてできることは少ないけどお手軽な展開方法と思われます。

 構成デザイナーというツールを使ってプロビジョニング パッケージ (.ppkg)と言われる 

 管理者が行いたい設定や構成などをまとめたファイルを作成し、設定の配布を行いたいPC上で

 プロビジョニングパッケージを実行するだけで簡単に設定や構成を適用できるソリューションです。

このソリューションは企業向けではありますが、家庭でも利用できます。

家族にPCを買って、設定を共通化したい誤家庭でも気軽に使えます。
対象台数2台~

Sysprepとの違い

Sysprepでは インストールイメージを作成してディスクに書き込む必要がありますが、プロビジョニングパッケージの場合は、数メガバイトのファイルなのでをメールやUSBにコピーして配布することが可能です。

  

プロビジョニングパッケージを使った展開の流れ

   


  1. 構成デザイナー(ストアアプリ Windows Configuration Designer) をインストールして  プロジェクトを作成する。 ※プロジェクトとは、プロビジョニングパッケージを作成するための箱と考えるとイメージしやすいかもです。 
    こちらからもダウンロードできます。↓
    https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/get-started/adk-install


    プロジェクト作成画面

  2. ホスト名、ネットワーク設定、アカウント設定、アプリケーションと証明書のインストールの順にセットアップする。※ウィザードに従ってクリックしたりパラメータを入れるだけ。
    セットアップウィザード


  3. GPOで制御するような設定をする場合は、詳細エディタを使用して制限事項などを追加する。※ 画面下のSwitch to advanced Editor をクリック
    GPOで制御する内容より設定可能項目としては薄いので必要な場合はGPOでも制御できるように工夫するといいかもです。






    試しにCortanaを無効にする


  4. プロビジョニングパッケージをビルドして(.ppkg)ファイルを作成してUSBなどにコピーする。


    ビルド設定画面

    ビルド中

    ビルド後に作成されるファイル

  5. 展開先のPCにUSBをさしてWindowsを初回起動させる。
    今回の環境ではUSBドライブ用意できなかったため、 ローカルアカウントを作成し
    プロビジョニングパッケージを手動で実行しています。
     USBドライブがある場合はこちらから流れを確認してください。
     
    手動で実行したときのダイアログ

    プロビジョニングパッケージに定義したChromeのインストールが走り、完了後に再起動する。
  6. Windowsが自動で認識して構成デザイナーで設定した内容をPCに展開してくれる。

   すでにユーザが構成されている場合、は既存のユーザーは削除されずに残る。


先ほど設定したCortanaの無効化もしっかりと効いていた。

 前述しましたが、プロビジョニングパッケージは初期セットアップを簡略化に特化していますので、初期セットアップの後は、GPOなどで詳細な制限等はケアしてあげる必要があります。
また、オンラインアカウントにログインする必要があるため、必要に応じて、ユーザー向けの手順等も必要になるかもしれません。
また、SACでアップデートしている場合はアップデートしたバージョンに合わせてプロビジョニングパッケージを作成する必要があるため、定期的な更新が必要です。

まとめ

Sysprepプロビジョニングパッケージを使った展開方法を見てきましたが、
定期的な更新が必要という点は共通課題としてあります。
ただし、手間という点では圧倒的にプロビジョニングパッケージの展開方法に分があります。
導入するプロジェクトの慣例や規模ご予算に応じてその時に適切な方法を選んで実施しましょう。

また今回は紹介できていませんが、Windows Autopilotという機能がかなり使えそうであることが分かったので、紹介する記事を執筆中です!
ご期待ください!   

コメント